AIUは10月1日、政情不安に関連した補償や補償地域を新たに拡大した「WorldRisk」と、現地国での保険証券手配をサポートする「WorldRisk+(Plus)」を発売した。
同社は、世界のマーケットで培われたノウハウを生かし、海外に進出する顧客のニーズに合ったさまざまなソリューションプランを提供していく方針だ。
AIUは、海外に進出または海外進出を検討している中小企業などにとって、テロリズムの横行、紛争、海外諸国の財政破たん問題といった海外の政情不安への対応が大きな懸念材料となっていることを受け、4月に発売した海外における施設・業務遂行危険の賠償責任や生産物・完成作業危険(PL危険)の賠償責任などが基本補償となった「WorldRisk」に新たな補償を追加。
特殊危険対応費用として、危機管理コミュニケーションのコンサルティング費用に加え、人質事件やハイジャック事件が発生し、これら事件に対応するために世界的な危機管理コンサルティング会社を起用した場合の費用を補償する。
また、輸出先国の外貨不足による外貨交換・送金規制により、貿易代金の決済が不能となった場合の輸出者の損害や、海外投資先が現地国の政府によって国有化されたり、戦争や内戦・反乱などにより日本政府から強制退去指示が発令された場合の損害、戦争・暴動などにより投資先企業が受ける社屋などの損害を補償する。
PL危険以外のアメリカ・カナダにおけるリスクについても補償するため、企業の海外進出の状況に合わせた保険設計をより充実させることが可能。
契約手続きや保険金請求は従来どおり日本で行うため、海外のリスクを日本で集中管理できるとともに、今回の拡充により、海外取引におけるリスクを包括に補償し、中小企業の海外進出をよりサポートできる商品となった。
さらに、同商品に現地の保険証券発行サービスを併せて提供する「WorldRisk+(Plus)」を新たに販売。これは、AIGグループのネットワークを活用した現地保険証券の発行手配をサポートするサービス。
3保険契約(海外3拠点)まで証券発行をサポートすることにより、現地における付保規制の制約を解消することが可能となる。