MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上は9月18日、企業の顧客を対象に、スマートフォン向けアプリ「スマ保」(注)を活用した自動車事故の防止サービスを今年10月から開始すると発表した。
同社では、今後も、「スマ保」のサービスメニュー拡充を図り、顧客の利便性向上に努めていくとしている。
今回の法人向け新サービスでは、従業員が「スマ保」で実施した運転力診断の結果を集計・分析し、専用のウェブシステム上で管理責任者へ開示する。
会社全体と従業員個人の分析結果をそれぞれ表示できるため、企業による事故防止対策のほか、従業員への安全運転指導などにも活用できる。
なお、同サービスは、三井住友海上の契約者に限らず、企業の顧客であれば無料で利用が可能だ。
所定の利用申込書を提出すると、同社から専用URL・IDを案内。専用URLで表示された画面にIDを入力すると、従業員が実施した「スマ保」の運転診断結果などを確認することができる。
サービスの提供開始は10月下旬を予定している。
同社は、事故の防止活動を損害保険会社としての使命と考え、事故防止チラシの作成・配布や、安全運転診断機能を備えたアプリ「スマ保」の無料提供などを行っている。
昨年8月のリリース以降、顧客からの「従業員の診断結果を分析し、社有車使用時の安全管理に役立てたい」という声を受けて、新サービスを開発した。
同社では、今回のサービスにより、これまで以上に具体的かつ効果的な事故防止対策が可能になることから、企業の社有車による事故件数の減少が期待できるとしている。
「スマ保」法人向けサービスの特徴は次のとおり。
(1)企業全体の集計・分析結果を表示
従業員が「スマ保」で実施した運転力診断の結果(点数、平均速度、急ブレーキの回数など)を自動で集計・分析し、従業員全体の運転傾向の「見える化」を実現する。
会社全体の安全運転状況の把握が可能になるため、事故防止に向けた方針や具体策を策定する際の基礎資料として活用できる。
(2)従業員個人の診断・分析結果を表示
従業員個人の安全運転診断の結果について、会社全体平均との比較、曜日や時間帯別の結果推移の確認、診断結果に基づいた運転アドバイスが表示される。
従業員の運転傾向に基づいた、より具体的な安全運転指導を行うことができる。
(注)「スマ保」は、三井住友海上の登録商標。